Pumpkin Scissors Episode:03

人は生まれを選べない――良くも悪くも。
アリス・L・マルヴィンは本気で庶民の事を想い、庶民の為に生きようとしている。
だけど・・・貴族として生まれた彼女は戦災被害者どころか、市井の人々の苦しみさえ識らない。
当たり前の様に豪華な食事を食べ、馬車に乗り、フカフカのベッドで眠る。

だが、「貴族」だからこそ「戦災復興」という理想を本気で望み、叶えようと出来る。
・・・貧困に喘ぐ人々は社会問題を是正する事なんて出来ない。
その日を生きるのに精一杯で、そんなは無い。
「貴族」という精神的余裕が有る人種だからこそ出来るのだ。
・・・オーランドが言う事は正しい。
人々を助ける為に、人々の苦しみを味わう必要はない。
望まれるのは、実情を「知り」、それを改善する事
その為に軍の威光をかさにきて、貴族という権利を振りかざし――人々に嫌われても改正する。
それが優れた指導者という事だろう。

というわけで、「太閤記〜サルと呼ばれた男」の最後のナレーションを思い出したよ。