ノエイン もうひとりの君へ 第19話

あんなにも大好きだったお婆ちゃんを忘れていたハルカ。
――お婆ちゃんは本当に存在していたのか? 幻覚や妄想ではないのか?
ユウもハルカのお婆ちゃんを知っていた様だが・・・それは、本当にハルカが知るお婆ちゃんなのか? 違う時空のお婆ちゃんではないと誰が言える?

そして、東京で親しかったアヤちゃん。彼女は完全にハルカの事を忘れていた。
不安を隠せないハルカ。・・・自分は本当に「この時空の過去」に存在していたのだろうか?
単純に忘れているだけか、現在のアヤとハルカが過去に存在した時空が違うのか。・・・それは永遠に分からない。
どうでもいいけど、ユウも「おつかい」を信じてた様子。相変わらず鈍感だな(笑)
郡山にそんな過去があったとは・・・
殺されたのに・・・その事件そのものが無くなってしまった。
その時、郡山は何を思ったのだろうか? 見ないふりをするしかない自分を、どう思ったのだろうか・・・?
「――今度は諦めねぇ。死んでも止めねぇ」
内田涼子が「絶対臨界阻止委員会」から外され、事実上、篠原真琴が委員会を掌握した事を知った時の郡山のセリフ。
この言葉が、昔に対する想いを表し、現在の覚悟を示している。

大人達は、前回出てきたシャングリラの遊撃艇を無かった事にしたいのだろう。
自分達の知識――常識では居ない存在。在るわけがない存在。
・・・それを認めてしまったら、自分が構築した「世界」が壊れてしまう。
――「世界」に存在している「自分」の存在が危うくなってしまう。
確かにその目で観たのに。

・・・アトリの記憶が戻りかけている!?
アトリを疑い、攻撃を仕掛けるコサギ
コサギはアトリが記憶喪失を装っていると思っている様だが・・・アトリの性格からいって、今の人格を演技したり、反撃しないのは無理だろう。
だが、意識的にしろ無意識にしろ、コサギの攻撃を逸らしたのは事実。そしてあの笑い
・・・演技ではないが、確実に記憶が戻りかけてるな。

内田涼子が危惧していた「絶対臨界」。――これはどういう現象なのだろうか?
委員長である佐々木が言うには、時空の重ね合わせの事らしいが・・・これが「無限の『可能性』の世界」=多世界解釈の事を言っているのなら、すでに起きているし・・・。
となると、時空が「固定」されず、「可能性の波」の状態になってしまうことか・・・もしくは時空同士の衝突の事を言っているのだろう。

逆算固定を十皇会に進言するクイナ。
それは、「竜のトルク」の存在を数値化し、ラクリマ時空界に存在することにするという、確実に「竜のトルク」をラクリマ時空界に召喚出来る方法。
だが、これをするにはラクリマ量子コンピューターをフル稼働させる必要があり・・・その間は『結界』が無くなってしまう。
その危険性故に十皇会は反対するも、クイナの意見&迫力に渋々承認。
・・・クイナも追いつめられてるな。まぁシャングリラに行くクイナからすれば、ラクリマがどうなろうと関係無いしね。

逆算固定により、ハルカを中心に渦巻く青い雪!
巻き込まれる事を承知で、ハルカの元に駆け出すユウ!
カラスが現われ、二人を助けようとするが・・・その直前にラクリマ時空界へと移動してしまう。
部屋に残されたのは、無言の皆と・・・アトリの哄笑
う〜ん、一瞬にしてピンチに陥ってしまったな。