交響詩篇エウレカセブン 第35話

「汝の隣人を愛せよ」
・・・確かにそうだな。当たり前に出来る事をわざわざ書き記す事は無い。
つまり、隣人を愛する事が出来ないからこそ、聖書にこの言葉は記されたのだ。
う〜ん、聖書読んだ事無いけど・・・意外と性悪説なのかもなぁ。

首都に強襲をかける月光号。
・・・それは首都に住む人々に恐怖を与え、死者が出る可能性を意味していた・・・
世界の為、この星の為と言うが――そんな事が無関係の人を「殺す」ことの言い訳になるだろうか? 殺された人の家族に通じるだろうか?
首都強襲に対し、割り切れない態度のエウレカレントン
特にエウレカは「殺人」に対し、極度の恐怖を覚えている。
今まで機械の様に敵を破壊――殺してきたのに、「殺人=他人の人生を無に帰す」ことを今になって恐怖するか・・・。
・・・そして自分の存在の消滅=レントンを想う「私」の消滅=「死」を恐怖している。
――エウレカは変わった。もはや完全な自我が芽生えたと言っていいだろう。
故に己の死・・・レントンに会えなくなる事を恐れている。
そして、「その感情」は他人にも在る事を理解し、大切な人を殺す事に、大切だと思う「心」を消す事に恐怖しているのだろう。
ニルヴァーシュのスペックアップの重要性を説くドミニク。――デューイはまだ知らないのか?

――アネモネは解っているのか。
次は無いかもしれない。・・・在ったとしても、また失敗すれば要らなくなる事を・・・
そこまで分かっているのなら、デューイにとって自分は道具に過ぎない事も分かっているのでは?
もし・・・未だにデューイに好意を持っているのなら、アネモネがマインドコントロールされてるのが確定するな。それも相当根深いやつを。

代わりに誰かがやってくれる。自分が止めれば相手も止める。・・・それは妄想でしかない。
だからレントンは戦う。1人になっても戦い続ける。
コーラリアンと人間の共存を実現する為に。エウレカと自分が「世界」の祝福を受ける為に。己の信念を貫く為に。

デューイはホランドの兄だった。
ずっと昔から、ホランドはデューイに勝てなかった。リフも、軍人としても、人としても、恋愛でさえ。
・・・少なくともデューイはそう思っていた。昔はホランドもそう思っていたのだろう。
――だが今では違う。
そんな「どうでもいいこと」の勝ち負けなんて、本当にどうでもいいのだ。
むしろ、そんな事で優越感を感じるデューイが哀れにさえ見える。
ホランドは人として遥かに成長したのだ。
不安や焦り、絶望と羨望。だが、それでも傍にいてくれる人の温かさ、信頼。――そして希望
昔と変わらないデューイと様々な経験をしたホランドでは、人としての「格」が全く違う。

そして、ホランドの言葉に応える様に現われるニルヴァーシュ
・・・ノルブでさえ諦めていたエウレカの対、レントン!!
遂にデューイに一発かましたってところかね(笑)

蛇足

ラスコーリニコフは「罪と罰」の主人公らしいね。
・・・そんなの読んでないよ!