交響詩篇エウレカセブン 第28話

そっか・・・そういえば、そうだよな。
レントンが「人を極力殺さない」ことを誓った次の日(?)に、知り合い同士の「殺し合い」か・・・きっとレントンは、無力感に襲われているだろうな・・・
そして、レントン自身が分かっているように、その「殺し合い」の発端は自分が作ったものだ。
―――きっと、レントンが言わなくとも、いつかはビームス夫妻と月光号は戦う事になっただろうけど・・・「今」起きたのは、レントンがキッカケを与えてしまったからだ・・・
やっぱり子供が産めない体だったレイ。
原因は「光」だそうだが―――たぶん、コーラリアンかセブンスウェル、サマー・オブ・ラブだろう。
問題は、レイが「それ」が起きたのはエウレカのせいだと思っている事。
・・・レイは、エウレカのせいで子供が産めない体になったと思っている・・・
アミタドライヴはLFO―――その中のアーキタイプ―――の意識と、人の意識を疎通させる装置の模様。
つまり、人とLFOが『会話』する為のパーツか。そうなると、本当に機械*1には心が在るんだな。
ホランドレントンに対する口調が変わった。きっと、「一人の男」として認めたのだろう。
レントンに「何故チャールズを殺したか」と問われ、「そうすることしか出来ない人種だから」と答えるホランド
―――確かに、あの場は交渉の余地なんて無い「戦場」だった。
殺す事でしか望みを叶えられない人種。それはホランドとチャールズ、かつてのエウレカ。・・・そしてレイ。
レイは己の望みを叶える為に、己が欲望を満たす為に、再び来るだろう・・・
所々に入るレイのハミングと、荒らされた白鳥号―――楽園―――
静かで穏やかなはずのハミングが、まさにルナティックと呼ぶに相応しい雰囲気を醸し出している・・・。というか本当に恐い・・・
そして音楽と共に現れる2機のKLF。・・・チャールズは死んでいるので、どちらかは遠隔操作されているらしい。
発進していく月光号のメンバーとホランド。しかしホランドはカタパルトの衝撃さえ辛い様子。・・・弾は貫通したとはいえ、重要な血管がある大腿部を撃たれたんだもんなぁ・・・
レイを止める為に、説得を試みるレントン。しかしレイは聞く耳を持たない。
苛立ち、諦めようとするレントンを、エウレカが優しく励ます。
―――レントンは、自分の意志を貫いて、エウレカを守る事を宣言する。
それはチャールズが教えてくれた事だと・・・
チャールズのことを持ち出され、動揺するレイ。
そして、マシューが流れている曲にノイズが混じっている事に気付き、高音の中に紛れていた誘導無線のジャミングに成功する。
そして、その隙に赤いKLF―――レイの愛機―――はやられてしまう。
だがもう1機、チャールズ機はまだ稼働している! レイが乗ってるのは、愛した者の機体か。
・・・ifの話をするレントン
あの時、自分が月光号の事を言わなければ、自分が2人の子供になっていれば、幸せになれたのか・・・
レントンの言葉を聞いて、感情を表に出すレイ。
―――だが、その感情は憎悪。
「もしも」だとか、そんなもうどうにもならない「希望」を夢見ても、チャールズが死んだという「現実」は変わらない。
・・・説得には失敗しているが、確実に動揺はさせているレントン
その隙を付いてチャールズ機も―――レイも―――撃破。
・・・これはレントンの『言葉』が、レイを死に追いやったと考えて良いのだろうか・・・
だが、予想外の事態が発生!
2機のKLFを倒したのに、音楽が止まらない。ならばレイは何処に?
目の前の雲から現れる白鳥号!
KLFは2体とも囮で、レイは元々白鳥号で突撃―――皆殺しにするつもりだったのだ。
―――ようやく、レントンに対し口を開くレイ。
「もう遅いのよ、何もかも・・・。レントン、あなたが守るっていったエウレカはね、ママから全ての未来を奪っていったの。・・・だから今度はママが奪うのよ、エウレカっ! あなたの未来を!! レントン、あなたは化け物に取り付かれてしまったの。でも大丈夫、ママが助けてあげる。・・・そして一緒にチャールズのところに行きましょう!!」
―――完全に狂ってるな。・・・それだけチャールズの事を愛していたということか。
前方と後方にビームを撃ち、その反動で戦車の様に旋回する月光号!
だがまだ足りない!
そこへホランドが登場し、ダメージを受けていた白鳥号の右翼を破壊、そしてレーザーがレイが居るコックピットを直撃!
なんとか回避に成功する月光号。しかし、ホランドが白鳥号の落下に巻き込まれてしまう。
炎上する白鳥号のコックピット。
死を覚悟したレイが見たものは、自分の千切れた腕。・・・そして、その指にはまっている、チャールズとの婚約指輪。
チャールズを求め、必死に這いずり、指輪を取ろうとするレイ。
あと少しで届く・・・っ
そして爆発。・・・レイは、チャールズの元に辿り着いたのだろうか・・・
収容されるホランド。しかし傷口が開き、危険な状態。
血液が足りない為に、誰かから輸血する事に。
そしてミーシャが選んだ相手はレントン。しかしタルホがこれに猛反対。
レントンの血」が嫌なのではなく、あの女・・・ダイアン*2に連なる血が入る事が嫌らしい。
・・・タルホも少し狂気じみているな。
輸血を終え、眠るホランドを観るタルホ。
―――唇を噛み、溢れ出た血をホランドに飲ませる。
本当は自分の手で、自分の血で助けたかったのだろう。
しかし、傷付いたホランドに対して、タルホが出来る事は何もなかった・・・
悲しみに、無力感に暮れるレントン
・・・殺さないことだけでは、人を救う事なんて出来ない。
「・・・話してくれれば力になれるのに。話してくれれば、支えてあげられるはずなのに・・・」そう語るレントン
だがレントン忘れてしまったのか?
確かに知る事で守れる事もある。だけど、知った所でなにも出来ない事(エウレカの過去)や、逆に不幸になってしまう事が在るという事を・・・

*1:少なくともアーキタイプを載せてるLFO

*2:レントンの姉