灼眼のシャナ 第2話

要するに「トーチ」は「魂の残り火」なのか。
シャナ達=フレイムヘイズがしていることは、新しく「トーチ」を作っているのではなく、魂の残り=トーチを再び「人間」として再構成させているのね。
残り火だから、「どれぐらい残っているか」で人間性―――元の存在にどれぐらい近づけるかが変わるのか。
「紅世の徒」(もしくは燐子)は肉体ではなく、存在自体を奪うらしい。故に喰われた者は他の人間の記憶から消え、『世界』からもその痕跡を無くすとのこと。
しかし急に存在が消えると世界に歪みが生じてしまう。・・・まぁ確かに、急に「誰かの事を忘れた」ことに気付いたら、変に思う人が大勢出るだろうな。
それを防ぐ為に、フレイムヘイズも「紅世の徒」も代わりにトーチを置いて、徐々に存在が消えるようにして「歪み」を最小限に抑えているとのこと。
―――「世界の歪み」は我々の世界だけでなく、「紅世の徒」の世界である「紅世」も影響を受けるらしい。だから敵もトーチを置くわけだが・・・たぶんトーチを置かない「紅世の徒」も居るんだろうなぁ。
でだ。要は人が「永遠の世界」に行きまくる話ね。
ぶっちゃけONEの影響受けてるでしょ?
急に存在が無くなったら、『世界』が影響を受けるのは分かる。
でも消えてしまっても、今回の悠二のようにずっと覚えていたらどうなの?
例えばトーチが小さくなっている「折原浩平」という男が居たとしよう。
そして周りが忘れていっても、「折原浩平」を覚えていて、浩平のことを好きな「里村茜」という女の子が居たとする。
周りの全てが浩平のことを忘れてしまって、浩平自身も消えてしまった。
それでも茜は、折原浩平のことを覚え続けていた。
長い年月が過ぎても茜は浩平の事を慕い続けていて、浩平に再び会う為に、様々な知識を得て、研究を行っていた。
そしていつしか里村茜は、世界的に有名な科学者となった。
―――さて、今の彼女を語るには「折原浩平」の『存在』が不可欠なのだが、浩平はトーチが燃え尽きて「存在しない」事になっている。
確かに存在している「『科学者』里村茜」の存在証明に、「折原浩平」という「存在しない」存在が欠かせない。
・・・これでは矛盾が起きてしまう。
矛盾を解決する手段としては、

  • 「折原浩平」という新しい『存在』を確立させる。
  • 「折原浩平」の肉体や、浩平に関する記憶は無くなっていても、「折原浩平」という存在は消えていない。
  • 徐々に「折原浩平」という存在を元に戻す。

等が考えられる。他にも「里村茜の存在も消す」というのがあるが・・・これは堂々巡りになる可能性がある。
結局のところ、存在を完全に消せなかった場合は矛盾―――歪み―――が生まれる結果となる。
さらに「里村茜」が世界に強い影響を持つ―――つまり存在力が大きくなった場合は、より歪みが大きくなってしまうだろう。
そう考えると、『覚えて』いる「里村茜」や、坂井悠二は「世界に歪みをもたらす(可能性を持つ)存在」ということになり、フレイムヘイズに敵になるんじゃ・・・
この辺りの問題はどうなるんだろうね。
それと、写真から消えていなくなるという「物理的な影響」があるのは納得がいかないんだけどなぁ・・・。写ってても認識出来なくなる、とかなら分かるんだけど。
平井ゆかりが消えた事で、意志が固まった悠二。
トーチがどうのこうのなんて、知った事ではない。残りカスだろうが何だろうが、今考えている「自分」は間違いなく存在しているし、「存在」が無くなった平井ゆかりとの思い出も―――平井ゆかりが「存在していた」と「自分」が知っている。・・・平井ゆかりの存在は、確かに自分の中に在る。
悠二の考えを否定し、悠二を「只のトーチ」と呼び、自分の事を「只のフレイムヘイズ」と呼ぶ「炎髪灼眼の少女」。
そんな彼女を悠二は「シャナ」と名付け―――その存在を確定させ―――るのだった。

戯言

関係無いけど、ONE〜輝く季節へ〜DESIRE‐背徳の螺旋‐は最高だね!