天保異聞 妖奇士 説二十四

え〜。色々ありすぎたので、脈絡のある文章を書く事は諦めようと思います。

妖夷は神ではない!?
予想されていた国津神でもなく、さりとて天津神というわけでもない。
妖夷は神が纏った鎧だった!!
神にとってこの世界は穢れているらしく、鎧が必要だったらしい。*1

鳥居耀蔵は妖夷を「神の置き土産」と言った。
『妖夷』や『異界』、そしてケツアルコアトルや豊川狐の存在。
これらを見て神―――より高位次元の存在―――を否定する事は出来ない。
だが、ならば神は何処にいる?
「いない! そう、いないのだ!」
昔の人が妖夷を国津神として見ていたのなら現存してると言える。
しかし、天津神はどうだ? 彼等は間違いなく人格が在り、人の世にいるはずなのに。
居た形跡はあるのに、今は存在しない。
普通に考えれば、帰ったか違う場所に行ったと考えるのが当然だ。
妖夷は人の想いと異界の力から生まれると思われていた。
だが正確には少し違い、妖夷(『異界』)は「人」に反応していたのではなく、「神に似たモノ」に反応していた。
だが、どんなに似ていようが人は神ではない。
だから半端に目覚めた鎧=妖夷は暴走していたのだ。

『西の者』の正体は「後南朝」の末裔だった!
そして天皇天照大神の子孫である彼等は、神と同じ様に妖夷を纏う事が出来る!!
なるほど。鳥居耀蔵が彼等の存在を隠そうとしたのも当たり前だ。
新たな皇族の出現。これだけで戦の火種になるというのに、彼等は己が神だという証拠さえ持っている!!
間違いなく多くの人々が後南朝に付き、妖夷という武力を持った彼等は幕府を討ち倒すだろう。

・・・だが、神が現われたら人は従うしかないのか?
神が去ってから数百年、この世(社会)は人間が築き上げたものだ。
その為に数多の自然、「歴史の流れ」という力に抗ってきた。
なのに渡さなければいけないのか? ・・・妖夷なんて超危険なモノを置き去りにした奴らに!

世界の理を、人の想いを理解しようとする。
それがこの世に生きる者の義務なのかもしれない。
だが――この世は素晴らしくなんてない。
世界の摂理は平等で残酷で・・・全てを受け入れる事なんて出来ない。
人々の想いは複雑で善悪なんて無くて・・・全ての人の想いが遂げられ、幸せになる事なんて無い。
人や世界を分かろうとする事は、とても苦しいことだ。
理性で「理解」出来ても感情が「納得」しない。「知る」という喜びは、苦しみと表裏一体。
――人は知らなくてはいけないのか? ・・・この世で生きていく必要はあるのか?

日光の時と同じ危険を感じる雲七。
どうやら強力な妖夷に反応しているわけじゃなさそう。
・・・アトルが開いた「天に生じた異界」は『異界』と違うモノなのか?
もし違うモノならば、雲七が反応したアレは・・・高天原か!?

松江ソテ・・・
彼女も『異界』に呼ばれた人間だった。
そして往壓と同じく、特殊能力を―――遊兵を生む(産む?)能力を―――手に入れた。
・・・考えてみれば当たり前だけど、それは喜ばしい力なんかじゃなかった。
「化物を生む女」になってしまった彼女の絶望はいかほどだったか。
「自分が『神』として選ばれた」 そうでも思わなければ・・・(⊃△`。)

アトルが生み出した妖夷は『祗影(ギエイ』。
江戸元閥が言うには、リヴァイアサンだそうです。
どうやら『首』とは、ケツアルコアトル、駁、リヴァイアサンといった強力な妖夷の事を指している様です。

リヴァイアサンを操り神となった『西の者』。
理性無く、暴走状態にあるのが『妖夷』。それを理性で御せる者が『神』。
ならば理性がある妖夷=駁は一体何だ?
半神? それともこれこそが本当の神か?

リヴァイアサンという新たな「首」を得た駁は、次の段階に移行。
竜導往壓も次の段階にいってしまいました。
ついに人へと戻れず、化物となってしまう往壓!
それに対して『西の者』が江戸元閥に渡した武器は・・・ドラゴンスレイヤー、神殺しの刃――天叢雲剣!!!
天叢雲剣に貫かれる往壓!
次回はどうなっちゃうの!?

*1:この辺りは、色んな神話の中で宇宙服を着ていたらしい神がいくつも存在する事と関係がありそう