灼眼のシャナ 第6話

悠二は特別な関係じゃない、普通の関係という意味で「ただのクラスメイト」と言ったのだろう。だけど、シャナはそんな人間関係のことなんて知らないから、「どうでもいい存在」と聞こえたのだろう。
―――シャナの言う通り、悠二はその言葉を口にしてはいけないと思う。
アラストールの言う通り、悠二を斬ろうとするが・・・結局出来ないシャナ。
すでにシャナにとって坂井悠二は特別な存在になっている。
・・・自分の存在を定義づけ、認めてくれた人だもんな。そりゃ惚れるよ。
・・・いつからフリアグネは狂ってしまっていたのだろう。
屍拾いのラミーが現れた時からだろうか? ラミーを追って、マージョリーという新しいフレイムヘイズがやって来てしまった時からだろうか?
・・・成功する見込みの少ない「都喰らい」を発動させた時からだろうか。
もはやフリアグネはマリアンヌという存在を見ていなかった。
自分の中に在るマリアンヌだけを見て、自分の事しか考えずに行動していた。
―――マリアンヌは「都喰らい」なんて、永遠を手に入れることなんて望んでいなかった。
ただ、フリアグネと一緒に居たかっただけなのに・・・
自分に出来る事なんて、ほとんど無い。
でも、小さい事は出来る。やれなくとも、やろうとする事は出来る。
それが悠二が「坂井悠二」として存在する為に選んだ道だった。
ところで、紅世の王の攻撃って、悠二が目で追える程遅いの? それとも悠二が特別なだけ?
・・・まぁ、目で追えるからって、避けられるとは限らないけどさ。