タイドライン・ブルー 第10話

ジョゼも変わったな。
以前のジョゼなら、限界深度を超える潜航なんてやらなかっただろう。なんせリスクが高すぎる。
というか、本当に危険すぎるよっ!
軽く超すぐらいならまだしも、船体は凹んでるし、ガラスにもヒビが入ってるって!
地図が在れば、もっと被害が少なく済んだと言う里山
そしてユリシーズのドゥーラビィーラ航法を封じた地図。
・・・これがまさしく「地図」の威力だろう。やはり、下手に表沙汰にするのは危険だな。
戦争を無くす方法が必ず在ると、グールドに突っ掛かるキール
だが、グールドもその事を20年間も考え続けたと言う。
―――きっとアオイとグールドが手を取り合う方法は在るのだろう。そして他の国とも手を取り合う方法も・・・
しかしそれでは時間が掛かりすぎる。その間に、何百・何千という人が死んでいくのだ。
死んだ者からすれば、そんな方法を模索している時間があれば、早く助けて欲しかっただろう・・・。それは第5話を見れば明らかだ。
突っ掛かるキールを見て、羨ましそうにするティーン。
才能が有り、その技術をもって人望を集めるティーン。しかしキールは、衝突を繰り返しながらもその人柄―――人としての本質―――で人々に好かれていく。
母が死んだ事を悲しみ、父親が生きていた事を素直に喜ぶキールキールはその事に対し反応が薄いティーンを責めるが・・・・・・ティーンにとっては、その『感情』を素直に表に出せるキールが羨ましくて仕方がないのだろう。
嗚咽を漏らし、悲しむ事が出来ない―――心が引き裂かれそうなのに。
涙を流し、喜ぶ事が出来ない―――生きていて良かったと感じられる程なのに。
そのジレンマは、ティーンの心にだんだんと積もっているのだろう。
ついにイスラに「あの日」の事を正直に告白するキール。何か―――勇気があるな。そう思える。
イスラも「キールのおかげ」ではなく、「二人のおかげ」として受け入れてくれたし・・・良かった良かった。
グールドとの交渉を望むアオイ。しかしグールドは魚雷を発射する。
・・・でもこれって、間違いなく「魏の国」の潜水艦狙いだろうな。
これは次回も戦闘だな!