ゼーガペイン #17

守凪了子を復元したのは、正しかったのか?
十凍京と守凪了子に辛い思いをさせるだけではないのか? ・・・実際、ルーシェン達はリスクの方が大きいと思っていた。
「ありがとう」
当人である十凍京が、三崎紫雫乃に言った言葉。
――この言葉で紫雫乃は救われただろう。
赤の他人なんて関係無く、本人達が喜んでいるのだから、それで良いじゃないか。
・・・そう思いたい・・・

希望が無く、光(生命?)さえも無い「彼等」が、光ある「我等」とどうして戦える? どうして戦い続けられる?
人類が戦える「訳」を疑問に思うアビス。
何故戦えるのか、何故闘い続けるのか・・・本当に彼等は分かっていなかったのか。
しかし・・・アビスとシンにも人格が在ったんだね。
なんか、これからはやりにくそうだな。
最後に了子も助けた(?)みたいだし・・・
アビスの疑問を解く為、単身オケアノスに乗り込むシン。
生身で量子転送に耐え、ビームを防ぎセレブラントの様にコンピュータを操り自らの幻体さえ生み出す。
・・・これが「敵」か。これが新人類か。
こんなにも生物としてのランクが違う相手に、人類は勝てるのだろうか・・・?
もっとも、酸素を必要とする――呼吸をしているということは、無敵というわけではないらしいが

ミナトもルーシェンも京も、シンの納得する答えは出せなかった。
意外にもその答えを出したのは――守凪了子
かけがえのない人を守りたいから、失いたくないから戦う。
それはシンにとっても理解出来る答えだった。・・・シンにもアビスという「かけがえのない者」が居るから。
だがそれは、アビスにとっては理解出来ない答えだった。
――復元者にとって「生命」とは有限ではない。
決して失われないから、守る必要もない。
・・・本当に? 本当に「完全」な不死なの?
彼等は「生きる意味」すら失くしてしまったのか?

「答え」のお礼に、了子の欠損部分を直してくれたシン。
完全に元通りなら嬉しいけど・・・何やら問題があるみたいだな・・・