獣王星 第5話

語られるサードの目的。――オーディンの殺害
サードもオーディンに無実の罪を着せられて、キマエラに落とされたのか?
・・・自分が獣王になろうとしないのは、何か理由があるのだろうか?
どうも、「サード」の位置が良いってだけじゃない気がするんだよなぁ。
かといって、オーディンへの復讐が冗談ではないのは、トールを心配するあの態度から分かる。
もしかしたら・・・自分ではなれないと思っているのかもな。
キマエラの事もよく知ってるし、現体制、及びトップの実力も把握しているだろう。
それらを検討した結果、自分では難しいと判断したのかも。
だからこそ、枠組みや確率を吹っ飛ばしてるトールに賭けているのかもしれない。
自分には無い、何かの因子を持ったトールに・・・
トップの油断を誘いながら戦うトールだけど・・・その方法じゃ駄目だろ。
確かに逆上させる方法も有るけど、トールの力量じゃそこまで相手をからかうのは無理でしょ。
堅実なのは兎狩りの様なシチュエーションにする事だと思う。
まぁ散々怒らせてからトールが刺された事によって、最高の状態になったけどね。
――でも、もしかすると、これこそがサードが求めた「宿命」なのかも。

トップを斃し、トライに成功するトール!
――だが同時に、初めて自分の手で人を殺してしまった。
嫌いではあるが、殺す程憎くもなかったのに・・・
トールが気を失い、危篤状態になったのは、その精神的ショックもあったのでは?