ガンパレード・オーケストラ 第15話

風間東二が子供達に事情を説明しなかった―――出来なかった―――のは、やっぱり「どうしようもない」と思っていたんだろうな・・・

一人残ると言う深澤正俊。
もはや彼にとってこの土地は「いくつも在る町の一つ」ではない。
愛した者が育った場所、愛した者が死んだ場所。――愛した者が証を残した場所。
深澤にとってこの町は、すでに故郷に等しいのだろう・・・

雷電と共に居る事・・・戦う事に、自分達の存在意義を持つ第7芝村中隊の面々。
故に「故郷への想い」といった感傷的なものはいまいち理解出来ない模様。
幸せなのか、不幸なのか・・・
憤りを抑えきれない源健司。
――その矛先は誰に向けるべきなのか、そもそもその「矛」が何故生まれるのかも、彼は理解していない。
だが一つ悟った事がある。
死を恐れない狂戦士(バーサーカー)はいらない、必要なのは死の恐怖を克服した戦士なのだ。

・・・そもそも、どうして上層部は第7芝村中隊を使わないんだ?
やっぱり――人型戦車を希望に掲げているから、それを使わない第7芝村中隊は異質な存在だからかな。
そして、何よりも「芝村」が居るからなんだろうなぁ。

もしかして・・・上部が出した「士気の高揚」の作戦って・・・戦いに殉じて死んだ部隊――英雄を創り出す事か?
もし当たってたら・・・こいつらは終わってるな。
――だけど 芝村英吏はこの状況を待っていた様子。周りを気にせずに戦えて、自分の好きな様に作戦を展開出来るこの状況を。