交響詩篇エウレカセブン 第27話

前回、ホランドがあんなに神経質になっていた理由が分かった。
ホランドは「ビームス夫妻」を恐れていたのではなく、「元S・O・F(特殊部隊)の二人」を恐れていたんだ。
前回の勝手な行動の罰として、営倉に入れられるレントンエウレカ。そして何故か一緒に入る事になった子供達。
ムーンドギーが食事を持ってくるが―――一緒に防弾チョッキとガスマスク、拳銃も持ってくる。
・・・これは罰として入れたのではなく、一種のシェルターとして使用してるんだろうな。
「戦争」に関係無いレントンと子供達、そしてエウレカを守る為に。
そしてホランド達―――戦争をしている大人達は、無関係の者達を守る為に戦いの準備を始める。
ホランド、まだ軍服を持っていたのか・・・。もう1着ある制服は何? なんかデューイやドミニクが着ているのと似てる気がするが・・・
そしてベッドを跳ね上げると、そこには大量の銃や弾丸が。
―――常に覚悟をしていたのだろう。再び戦場に戻る事になると。
動く世界情勢。ケンゴウ曰く「60年分の膿が出た」。
ジョブスの発言も交えて考えると、元々この世界には色々な問題があった。しかし政府がそれを隠蔽し、簡単である様に見せかけ、隠しきれないモノは「未知」として処理していた。
しかし度重なる変化(主に月光号、ニルヴァーシュ関連)により、人々が「この世界は複雑である」と気付き始めてしまった。
それを解消する為に、「未知」として人々の恐怖・好奇心を集めていたヴォダラクコーラリアンについての情報を明かそう。・・・政府の都合が良いように。
そういう事だろう。・・・このままいくと、コーラリアン=人類の敵」「ヴォダラク=敵を信仰する者達」として、差別の的になるんだろうな・・・
月光号に近づく敵機。乗っているのはたった二人だけ。―――「ビームス夫妻」こと、特殊部隊の兵士2名。
自動運転の輸送機を囮にして、月光号内部へと進入するが、それらは全てホランドの読み通りだった。
そして当のホランドの姿は、パンツ一丁で全身にペイントという防御を完全に捨てて、衣擦れの音さえ消した隠密性を極めた様な格好。
電子機器さえ着けてないのは、月光号の中という完全に把握しきった場所だからか?
レントン達を迎えに来るタルホ。
しかし、そのタルホの後頭部に押しつけられるレイの銃口
営倉から全員出てくる様に言うレイ。レントンの姿を見て、残念そうに、でも安心した様に苦笑いを浮かべるレイ。
しかし、子供達が居たことに疑問を浮かべるレイ。そしてエウレカが現れ、子供達がエウレカを「ママ」と呼んでいることに激しく動揺する。
―――それは憎悪と嫉妬。エウレカがママと呼ばれることは、エウレカが子供を持つことは許されない、許せない。
憎しみから、エウレカ銃口を向けるが―――明らかなミスだ。
タルホの首にナイフを当ててから銃口を向けているが・・・レントンの存在を忘れている。子供がまとわりついたエウレカよりも、行動に制限を受けないレントンへと銃口を向けるべきだったのに。
・・・現に、レントンに銃を向けられ、圧倒的優位な状況から、五分の状況へと変わってしまった。
一瞬の隙をついて反撃するタルホ。そして響く銃声・・・
・・・銃弾はレントンのすぐ横に被弾した。
取り押さえられるレイ。涙を流していたのは悔し涙か・・・
一方、チャールズと銃撃戦を繰り広げるホランド
中央カタパルトを決戦場に選んだ2人。
そこでチャールズが見た物は、間接部(?)が緑色に発行するニルヴァーシュだった。
前からそうだったのか、レントンが変わってきてからこうなったのか・・・
だんだんとカンを―――戦場の匂いを思い出していくホランド。これが特殊部隊エースか。
しかしここで、予期せぬ事―――ホランドさえ予想してなかった事が発生。
ニルヴァーシュが自律行動をし始めたのだ。―――『誰』の『何』に反応したのか。
「レイを捕えた」という報告に、一瞬チャールズの動きが止まる。
その瞬間を見逃さず、ホランドは一気に接近し、ゼロ距離で発砲。チャールズに致命傷を与える。
「即死」ではなく「致命傷」だったのに、感傷的になり迂闊に近づいてしまうホランド。そしてレントン「王の資格を受け継ぐ者」と告げられ、動揺を隠せない。―――やはり、まだ未練があるのだろうか。ねだっても、努力しても決して与えられないことに。
その隙にチャールズも発砲。銃弾はホランドの大腿部に当たってしまう。
レイを連行するタルホの前に姿を現すホランド
「チャールズは俺が殺した」 レントンとレイの前で無情にも告げるホランド
レントンに「自由を勝ち得た者の責任」を説き、チャールズとの最後のお別れをするレイ。
だが、その「お別れのキス」はフェイクで、仕掛けられた爆弾を起爆するものだった。
チャールズを「爆発」させて、その隙に月光号から脱出するレイ。・・・最愛の者を「利用」したレイの心境は如何なるものか・・・
何故レイがそこまでして脱出したのか解らないレントンホランドレントンにその意味を教える事はなかった。
―――それは正しい判断だと思う。レイがそこまでした理由。それは「狂気」だろう。
何もかも失い、自分の未来さえも捨ててまで望むモノ―――エウレカを殺す事。
1人を殺す為に、そこまでするのは狂気の領域だろうな。
次回も波乱の予感。