交響詩篇エウレカセブン 第24話

二人とも、レントンの正体に気付いてなかったの!?
てっきり気付いていて、情報を聞き出す為に親しくしてるのかと思ってたけど・・・あれが素だったんだね。なんか、疑ってゴメンナサイ・・・
ホランドの嫉妬って、ロリコンっぽくエウレカの事が好きだとか、保護者としてエウレカを愛していたとかとか、そういう話じゃなかったのね。
ホランドが嫉妬していたのは、エウレカに「選ばれた」のがレントンだったこと―――自分が「選ばれなかった」こと。
エウレカに選ばれるということは、ニルヴァーシュに選ばれること。
そして・・・選ばれた物は「英雄」になれる―――もしくは「破壊者」に。(詳しくは下に
つまるところホランドは、自分が「世界を変える人間」になれなかった事を、誰もが持つ英雄願望を叶えられなかった事をひがんでいたのか。

ゲッコーステイト サイド

考え事をしていて、着艦をミスるホランド
悩みは深刻そう。・・・やっぱりレントンエウレカの事なんだろうな。
レントンの面影を追い求めるエウレカ
どこか的外れなのは、今までそういう感情になった事が無いからなんだろう。
逆にそれが痛々しいけど・・・
ミーシャ曰く、アミタドライヴは、エウレカレントンの精神バランスによって発動するらしい。
どちらか片方だけでは駄目。―――これでレントンも、「アゲハ構想」の重要人物になったな。

レントン サイド

ビームズ夫妻に「パパ、ママと呼んでくれ」と言われ、感動して涙するレントン
本人もそんなに悪い気はしていない様子。
レントンと親しくなっていく二人。チャールズに『父親』を感じ始めるレントン
だが・・・タイプ・ゼロ=ニルヴァーシュを整備した事を言ってしまうレントン
チャールズはその事を詳しく知ろうと、レントンの実家について聞くが・・・そこで気付いてしまった。
ベルフォレストの「サーストン」―――レントンが、英雄アドロック・サーストンの息子だということに。
驚くチャールズ。そして扉の前で話を聞いてしまったレイ。
テストとしてLFOに乗り、出かけるレントンとチャールズ。
チャールズはレントンに見せたいものがあるらしいが・・・二人の会話は、全てレイが盗聴していた。
本当の目的は、レントンからニルヴァーシュの事を聞き出す事なのだろう。でも・・・見せたいものがあるというのも、本当だったのだろう。実際、トラパーの源泉の様な場所に行ったし。
・・・もともと、此処をレントンに見せるつもりだったのだろう・・・
打ち解けていくレントンとチャールズ。
そして当然の様に身の上話となり・・・元ゲッコーステイトだという事を言ってしまうレントン
だけど、その事を言ったのはチャールズを信頼していたからで・・・(T_T)
―――月光号の事、ニルヴァーシュの事・・・そしてホランドのことを聞き出そうとするチャールズ。しかしその顔は苦渋に満ちていた。そしてそれを聞くレイの顔も・・・
突如、レントン達の前に現れる州軍!
しかしチャールズは操縦を放棄する。―――レントンの操縦技術を確かめようとしたのだろう。
何もしないまま、KLFにロックオンされてしまうチャールズ機。仕方なく、代わりに操縦するレントン
整備したとはいえ、初めて操縦する機体―――それも特殊機体を巧みに操り、KLFのミサイルを回避する。
レントンに『自由』とは何かを説くチャールズ。これが『親』として出来る最後の事だと分かっていたのかもしれない・・・

自由

自由とは、与えられるものではなく、自ら手に入れるものである。
また、その自由には「自由である責任」が課せられる。故に覚悟をしなければならない。
―――自由とは「何をしてもいい」代わりに「全て自分の責任」となる。つまり「如何なるものにも束縛されない」ことを『自由』と呼ぶのではなく、「等身大で生きる」ことを『自由』と呼ぶのだ。
前方を塞がれるレントン。絶体絶命のピンチにっ!
―――しかし、状況を打破する事は簡単だ。要は・・・先に『敵』を倒せば―――殺せば―――いいのだ。
脳裏に蘇る、あの時の記憶。人の人生を一瞬にして無に帰する行為。残された者に救いのない悲しみを与える行為―――殺人。
躊躇するレントン。・・・しかし殺らなければ、逆に殺られる。
怯え、恐怖し、そして「殺す」覚悟を決めるレントン
しかしここでチャールズがレントンを止める。そして自分の正体を明かす―――自分が軍人で、目下月光号とニルヴァーシュを追っている事を。
「嘘だと言ってよっ!」 叫ぶレントン。しかし現実は非情で、チャールズから、否定する言葉は出てこなかった・・・
ここで一つの重要な事が起きている。
今までは「知らなかった」ことによる不幸や、すれ違い、つまり無知によるマイナス要素が表現されていたが、今回は逆。知ってしまった故の不幸が描かれている。
物語当初の「知ってしまったこと」というテーマに、再びスポットが当てられたかたちだろう。
・・・ビームズ夫妻もレントンも、「知らない方が」幸せだったのに・・・
レントンに月光号の襲撃日時、地点を教えるチャールズ。
教えるも、教えないもレントンの『自由』だと。そしてどんな結果を出そうと、それを受け入れると・・・。
レントンの「初めから知ってたんですか?」という問いに「当たり前でしょ!」というレイ。
しかし、耐えきれずに泣き出してしまう・・・。それだけでレントンへの愛情が分かるよ・・・。
レントンが月光号に戻るだろう事を分かっているビームズ夫妻。だって・・・「私たちの息子ですもの」
ビームズ夫妻の元から去るレントン。これからどうするのか・・・
ただ、やりたい事は決まっている。自分が嬉しかった事、悲しかった事をエウレカに聞いて欲しい。それだけ。
それだけだけど・・・充分な理由だと思う。

エウレカ サイド

ニルヴァーシュに必死に乗り込むエウレカ
そして泣きながら―――感情を露わにして泣き叫ぶ。「レントンの所に行かなきゃ!」と。
しかしニルヴァーシュは動かない。・・・エウレカにはどうする事も出来ない。
「俺が行く。俺が連れ戻してやる」 静かな声でエウレカに誓うホランド。―――ホランドの覚悟が見える様だ。

ニルヴァーシュに選ばれるという事

エウレカに・・・ニルヴァーシュに選ばれるという事は、世界の改革の重要なファクターとなる事を意味する。
それは「アゲハ構想」の全貌が見えてくれば、より詳しく分かる事だろう。
そして改革するという事は、軍だろうがホランドだろうが、どちら側に付こうと戦う事を意味する。
そしてもう一つ・・・セブンスウェルが鍵を握っているのは間違いない。そしてセブンスウェルを起こす事は、戦う事よりも遙かに危険な事だろう。
もしあんな現象が町中で起きてしまったら・・・人々は、『人』であった痕跡も残さず消えてしまうだろう。
そしてタルホの言い分を聞くと・・・それは大いに有り得る事だ。
レントンがそれに耐えきれるかどうか・・・