交響詩篇エウレカセブン 第20話

エウレカのアレは、スカブが外皮に癒着しているらしい。
てっきり体細胞が変質してたと思っていたけど・・・良かった良かった。
でも、現代の医学では剥がせないとの事。・・・全然良くないじゃん。
医務室前でレントンが怒られたのは仕方ないと思うな。
せっかくホランドが、子供達の不安を取り除こうと頑張っていたのに・・・
レントンのあの発言はいたずらに不安をかき立てるだけだろうが。
レントンが初めて「本当の意味で」ホランドに抵抗する。
あてにならないホランドには任せておけない。自分がエウレカを守るのだと。
例え力が及ばなくとも、腕を掴み、必死に抵抗を試みるレントン。―――本気だな。
でも・・・所詮は子供。実際、ホランドが言っている通り、治療をするにもお金が必要だろうに。
ちょっと気になってレントンの年齢を調べてみたら・・・14才? 中3!?
じゃあなんで分からないんだ!? ミーシャがかなり高度な医学知識を持っている事は分かるだろう!? 治せるんだったら、とっくのとうにミーシャが治療してるだろうが。
ミーシャが治療もせず、病院にも行かせないという事は・・・非常に厳しい状態という事だろうが。
それにあの姿を見たら分かるだろう!? ―――絶対に普通の状態じゃないって。医者が治せるのか疑問だって事に。世界を知れ。世界を知ろうと行動しろ!
ホランドが仕事を請けたのはエウレカの為だった。その事を知るレントン
同時に自分が愚かな「子供」だと思い知った。
守るなんて言っても何もしていない。何が出来るかも考えていない。
しかしホランドは、危険を承知でエウレカを助ける為に仕事を請けた。
それがレントンホランドの―――子供と大人の違いなのだろう。
もっとも、ホランドレントンエウレカに逃げるあたり、まだまだ子供だけど。
というか現実世界でも、完璧な大人なんているか?
確かにレントンに対しては大人げない部分が多々ある。だけど、エウレカの事は本当に大切に思っているし、その為なら命だって賭ける。
・・・それは、「大人になろうとしている」という事ではないだろうか? その分だけホランドは「大人」だと思う。
ホランドの救出に向かうレントン
そしてレントンは、自分の愚かさに烈火の如く怒る。
怒り、悔しさ、無力感。そういった自己嫌悪に囚われてしまったか。
レントン、ライダーズハイ*1に・・・いや違う。幻覚さえも見てる。つーかイッちゃってる。
恐慌、パニック、錯乱。その辺りの方が近いか。
ホランドのセリフを聞くと、どうやらニルヴァーシュも関係している様だが・・・
レントンは怒りのまま、感情のおもむくまま、敵を破壊する。
返り血を浴びたその姿は、まさしく鬼だな。
動かなくなったKLFに殴る蹴るの暴行。そしてトドメに胸部―――コクピットへ足を踏み降ろす!
ようやく落ち着くレントン。しかし足を上げるとそこには・・・結婚指輪を付けた、人間の腕が。
―――KLFであろうと、LFOであろうと、所詮は乗り物だ。
乗り物と言う事は、ほぼ間違いなく『人間』が乗っているという事だ。
レントンは、目的も必要も無く、ただ己の欲望に従って『人』を殺した。
人の人生を深い理由も無く閉ざした。『戦い』ではなく、一方的な『殺戮』として・・・
人を殺した事に耐えられず、思わず吐いてしまうレントン
この先大丈夫だろうか・・・。今回は次回予告も無いし、次回のタイトルは「ランナウェイ」=逃亡だし・・・

タルホ

ただの女ならまだ『勝負』が出来る。
でもエウレカは、世界の命運を分ける様な存在―――物語で言うお姫様だ。
そんなものに、太刀打ち出来るわけないではないか。勝負にもならない。
タルホはその事が悔しくて仕方がないのだろう。
例えホランドが、エウレカの事を愛しているわけではなく、保護者として思っていると分かっていても。

ホランド

レントンにあたるのは、レントンを放っておいたら「進んでしまう」事を知っているからではないだろうか?
放っておいたら、もう誰の意志も関係無く―――レントンの意志すら関係無く事は進んでしまうだろう。
それが恐くて堪らない。始まってしまったら、引き返す事も、その場に留まる事も出来ないのだから・・・
ホランドにとってエウレカは『娘』のようなものであり、デューイの計画を阻止する為に必要なモノ―――自分が「行動を起こしている」証なのではないだろうか?
俺はエウレカを連れてきた。これでデューイは計画を実行出来ない。どうだ、俺はやる事をやっている。エウレカさえこっちに居れば、ずっと計画は起こせない。だから俺はエウレカを連れているだけで、デューイを阻止するという『行動』を起こしているんだ。決して止まってなんか無いっ!
・・・そんな感じだろう。

TB

今回こちらの方を参考させて貰いましたm(_ _)m
マシューがあそこで笑っていたのは、レントンが大人になろうとしている事への喜びだと思います。
きっとマシューは、レントンを弟か息子の様に思っていたのでしょう。だからレントンの精神的な成長が素直に嬉しかったんだと思います。
「スカブを剥がす」というのは、たぶんまんま脱皮の様な感じだと思いますよ。
感じ的にはかさぶたを剥がす様なものでしょうし。それに「アゲハ構想」なんて重要用語もありますしね(^_^)
レントンが納得した根拠については、

  • もともと、レントンホランドに憧れて月光号に乗り込んだ=ホランドの人となりはある程度分かっていたはずです。
    それに、過去気にくわない仕事を請けなかった事から、ホランドにとって金が一番では無いというのは、レントンも知っていますし。
  • 上記でも書きましたが、少し考えればエウレカが簡単には治せないと充分分かりえた事です。
    現に見ている視聴者はエウレカが本当に治るのか疑問に思っていたはずです。
  • また上記でも書いた事ですが、レントンは守ると言っていても、実際には何もしてないし、何が出来るかも考えてませんでした。
    それに比べれば、もし「高僧だけが治せる」という情報が無くても治療費を稼ぎに行ったホランドの方が遙かにエウレカの為に頑張っています。

以上の事からレントンは納得したのだと思います。
音楽は確かに良いセンスでしたね。
ホランドの出撃シーンも良かったですし、レントンの出撃から虐殺までのシーン、この短い間に曲が変わったのも良かったです。
ニルヴァーシュがやって来たという単純な「ヒーロー登場」シーンが、一転して陰惨めいた感じになったのがレントンの心情をとても良く表していたと思います(^_^)

*1:ランナーズハイとは違う様だな。むしろ心神喪失状態に近いのかも