フタコイ オルタナティブ FILM10

これだよっ これっ!
全てが原点回帰。
恋太郎が二子魂を守ろうと決意した時。探偵を継ごうと決意した時。作品自体のノリ! 全て始めに戻った。
お金やら権利やら。将来を快適に過ごすための物。確かに必要な物。
でも、それが全てではない。あくまでも落ちにくくなるか、這い上がりやすくなるだけだ。
未来は不確定だ。その安全策は必要。だけど、安全策だけじゃ生きていけない。人は「なにか」が必要なのだ。
恋太郎にとってはお金と愛情。そして探偵業。矛盾を孕むもの。でも、世の中には矛盾なんていくらでも転がっている。ならばあとは決意だけか。
再び始まったショッピングモール建設の話。またもや桜月組の地上げ。しかし、なにやら桜月組も事情がある様子。断れない相手からの依頼らしいが・・・
双樹の幸せを考えて、公彦の元へ帰れと言う恋太郎。そして双樹の依頼。

「わたしを、さがして下さい」
「わたし」とは、そのまま双樹自身の事を指すのだろうか? 「わたし」という自我を指すのだろうか?
「さがして」とは、探すなのか、捜すなのか・・・
あえて結論を出す必要は無いだろう。
そして恋太郎の前に再び現れるイカファイヤー!!
まったく歯が立たない恋太郎。愛之助と比較にならないとイカファイヤーにも見捨てられる。
ボロボロ*1になって帰ってくると、商店街のみんなが探偵業2周年記念を祝ってくれる。
しかし、途中で双樹がいない事に気付かれて、汗だくになる恋太郎。―――恋太郎は探しに行ってなかったのだ。
責められる恋太郎。しかし探さなかったのは、その方が双樹の為だと呟く。自分と居るよりも公彦と居た方が幸せだと。
しかしそれを朱雀ばあさんに笑われる。愛之助と同じ自惚れ・・・過ちだと。
愛之助が奥さんと別れた理由もそうだったのだろう。安定しない探偵業。しかし自分はそれを捨てる事が出来ない。そんな自分と居るよりも、別れた方が幸せだろうと。
自分の考える幸せを押しつけて、相手の幸せを考えずに・・・
双樹を探しに向かう恋太郎。双樹は「自分の幸せ」をとっくの昔に提示していたのだ。
そしてこの時点で恋太郎は愛之助を精神的に超えたのだと思う。
そして再び二子魂を火に包むイカファイヤー。そして挑みに向かう恋太郎。
あとは「力」で愛之助を超えるだけだ!
初めの頃と違ってダークな展開。しかしノリは当初の頃そのもの!
ありがとうスタッフの皆さんっ!!

*1:ギャグ的な意味で